【大学職員】面接の前に「大学の収支構造」と「退学者の影響」を知っておこう | 転職して大学職員になったにゃん(。゜ω゜) 。  

【大学職員】面接の前に「大学の収支構造」と「退学者の影響」を知っておこう

 面接官「大学が生き残るためにはどうすれば良いか?」

 

大学職員となる上で、採用面接の際に恐らく高確率で問われるであろうテーマです。

 

 

これは、大学の生存競争が激化する昨今、大学側で最も重要視する問題だからです。皆さまならどう答えるでしょうか。

 

 

ブランディングの強化、魅力的な授業カリキュラムの作成等々、この問いに対する答えはいくつもあるでしょうが、私の回答としては

 

 

『退学者を1人でも多く減らすこと』です。いわゆる、入ってくる学生を増やそうとするのではなく、出ていく学生を食い止めるという発想です。

 

 

何故私がこう思ったのか、これを説明するには、大学の収支構造を理解する必要があります。そう、皆さまが大好きなお金の話でございます。

 

 

大学の収入の大半は●●である

まずは、「大学名 財務」でググってみて下さい(大学はどこでも良いです)。

 

 

殆どの大学が平成××年度 収支予算書」というものをPDFで公開しています。これはその名の通り、「うちの大学は今年このぐらいの収入と支出があったよ」というものを、資料にまとめているものです。

 

 

これがなかなか面白い。このたったペラ紙1枚から、大学のお金の仕組みが見えてくるからです。

 

さくっと見てみましょう。以下の資料は、平成29年度の明星大学の収支予算書です。都内の私立大学、かつ偏差値が50付近の一般的な大学として選定しました。金額は百万円単位です。

 

 

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赤字で括った収入の部の科目「学生生徒等納付金収入」とは、いわゆる授業料や入学金等の、学生が大学に納付するお金です。

 

 

その他にも国から交付される「補助金」や、職員やOB等からの「寄付金」などの項目がありますが、ここで抑えるべきポイントはたった1つです。

 

 

先ほどの「学生生徒等納付金収入」と、表の一番下の「収入の部合計額」とを比べてみると…

 

学生生徒等納付金収入:約120憶円
収入合計:約270億円

 

 

お気づきでしょうか。そう、大学の収入の大半は、学生が納めるお金が占めているのです。

 

 

勿論大学によって比重は異なってきますが、「大半を占める」というのはどこの大学でも同じです。

退学者●人で大学の損失は1憶超えへ

大学の経営は学生が納めるお金で成り立っている———

 

 

そう言っても過言ではない収支構造ゆえ、学生が減ってしまうという事態は、大学にとって死活問題なのです。数字を例にもう少し掘り下げてみます。

 

私立文系の一般的な納付金として、大体年額150万円、4年間で600万円とします。

 

 

この600万円が、学生1人あたりの納付金として大学の収入になるのですが、この学生が学部1年生の時に辞めてしまったとしたら、大学側の収入はどうなるでしょうか。

 

 

大学側は、入学させた時点で600万円の収入を見込んでいたのに対し、この学生は1年しか在籍しなかったため、150万円の収入しか得られませんでした。事実上、450万円の損失です。

 

この2年生に上がる前に辞めてしまった学生、同学年で他にも20人いたとしたら?単純計算で、450万円×20人=9,000万の損失です。他にも違う学年で退学者がいたら?ざっと1憶円の損失が出てしまうことになります。

 

 

以上の収入構造から分かる通り、大学では退学者が出ると経営に支障が出てしまうのです。

 

 

都内のマンモス大学ならいざ知らず、規模の小さい大学で頻繁に退学者を出してしまうと、赤字まっしぐらになってしまいます。

 

最後に

以上のロジックから、大学が生き残るためにはどうすれば良いかという問いに対し、私の考えとしては「退学者を1人でも多く減らす」でした。

 

採用試験の様な場では、下手に大学の内情に絡んだことを発言するよりも、この様なオフィシャルで公表されているデータから自分の考えを組み立てる方が、面接官からの印象が良いかと思います。

 

 

仕組みが分かったとして、「じゃあどうすれば退学者が減るの?」という追撃が来るかもしれませんが、これは簡単です。

 

 

家庭や経済的事情や除けば、大半が単位を落とした、アルバイトにハマった等の理由からの、学習意欲の低下が原因のはずです。

 

 

つまり大学側は、学習意欲の維持・向上に繋がる動機や仕組みを提供すれば良いのです。

 

 

そんな簡単に言うなよ!と思うかもしれませんが、面接官はあなたにその場で大学の経営回復を乞うている訳ではないのですから、業界の事情を考えたうえで自分の意見を言えば良いと思います。

 

具体的には、大学で勉強することの意義、メリットの部分を説明する場を設ける、等でしょうか。外部講師を呼んでセミナーを開いてもらったりしても良いですね。以下の動画等がその一例です。これは見て損しないはずです。

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